🌀【対応の工夫】同じ話を繰り返すときの7つのヒント

こんな時どうする?(症状別)

「さっきも言ったのに…」とついイライラしてしまう、繰り返しの会話。
でもそこには、本人なりの理由や安心したい気持ちが隠れているかもしれません。

1. なぜ何度も同じことを言うの?【認知症による不安と記憶障害】

「それさっきも聞いたよ」
「何回同じこと言うの?」
ついイライラしたり、
絶望的な気持ちになることもありますよね。

繰り返しの理由は、記憶の障害だけでなく「不安」によることもあります。 また、 「覚えていたい」「迷惑をかけたくない」という気持ちの表れでもあるのです。
では、どう対応すればいいのでしょうか?

2. 結論:同じ返事でOK!「安心のループ」を作ることが大切

本人はわざと繰り返しているわけではありません。 多くの場合は、「安心したい」「確認したい」「覚えていたい」という気持ちの表れです。

例えば「今日は午後2時から体操に行って、その後おやつだよ」 これを10回聞かれても、10回同じように返してOK。

むしろ、「何度聞かれても変わらない答え」を用意しておくと、介護する側も気持ちが楽になります。 本人にとっては毎回が“初めて”なのです。

不安が強い時ほど、
ゆったり構えて寄り添う姿勢が大切です。

3. 介護現場で実際に効果があった「7つの対策」

  1. カレンダーで「今日の予定」を見える化
    日付や予定を大きな文字やイラストで掲示すると、確認しやすくなります。
    「今日は〇〇だよ」と何度も尋ねる方には特に効果的です。
    ”カレンダーに書いてほしくない”という方
    には”ここならいいよ”を探して対応しました。
  2. メモを読んでもらう
    予定や日課を書いたメモを
    本人に読んでもらう習慣をつけることで、
    安心感が生まれます。
  3. 「いつもの答え」を準備しておく
    「今日何曜日?」の質問には、
    「火曜日はデイサービスに行く日だね!
    楽しみだね」と
    前向きな情報で返すのがポイント。
    「私が覚えているから大丈夫」
    というと安心してもらえることがあります
  4. 他の人に交代してもらう
    もし可能なら、
    別の家族やスタッフが対応するだけで、
    落ち着くこともあります。
  5. 話題や行動を変えて気分転換する
    昔の思い出に触れると気持ちが安定することもあります。 懐かしい歌、子どもの頃の話、散歩、買い物などで気分を変えてあげましょう。
  6. 笑顔になる“キーワード”を探す
    故郷・昔のおやつ・大切にしていた物など、笑顔になる話題を探しておくと心が通いやすくなります。
  7. 介護者の心の持ちようを変える
    イライラは認知症の本人にも伝わってしまいます。 「なぜ同じ話をしているのか?」という背景に思いを馳せることで、対応の質も変わります。

4. まとめ|同じ話の繰り返しには「安心」と「寄り添い」が効果的

高齢者が同じ話を繰り返すのは、
記憶障害だけでなく不安感の表れであることが多いです。

介護者側が、

  • 「症状なんだな」と割り切る
  • 笑顔になれる返事を準備しておく
  • ゆったり受け止める

この3つを意識することで、
本人も安心し、介護も楽になります

「同じ話でも、何度でも笑い合えたらいい」
——
時に笑い飛ばせる、そんな関係を目指せればいいですね。

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