気づいたら、スーパーのレジの方に話しかけていました。
エレベーターで一緒になった知らない方にも、話しかけようとしている自分がいました。
リウマチで仕事を辞めて、半年がたったころのことです。
この記事では、「もう現場では働けないかもしれない」と思っていた私が、家の近くのデイサービスに復帰するまでの経緯を書きます。転職サイトに出てこない求人の見つけ方という、ちょっとした発見もありました。
先に、いちばん伝えたいことを。
「元の働き方」に戻れなくても、「自分の働き方」は見つかります。
(リウマチと診断されて退職するまでのお話は、こちらの体験談に書いています)
半年後、私はさみしさに気づいた

仕事を辞めて、体はたしかに楽になりました。
でも、外との交流が、まったくなくなったんです。
だから買い物のレジで、エレベーターで、誰かと一言でも交わそうとしている自分に気づいたとき、思いました。
ああ、私は誰かとおしゃべりがしたいんだな。このままだと、心が持たないな——と。
「働きたい」って、お金のためだけじゃなかったんですね。私には、人と関わる場所が必要でした。
もしあなたが「さみしいから働きたいなんて、動機として弱いかな」と思っているなら、言わせてください。さみしさは、立派な動機です。心の健康も、体の健康と同じくらい大事なのですから。
転職サイトに登録してみた、現実
半年を過ぎたころ、転職サイトに登録しました。
私の条件は3つでした。
- 週2回くらいから始めたい
- デイサービスがいい(夜勤なし・訪問の自転車移動なし)
- 家の近くがいい
持病のある体で、いきなりフルタイムは考えられません。でも、この条件で探してもらうと、紹介されるのは結構遠くの案件ばかり。「うーん……」と、見送り続ける日々でした。

週2からなんて、わがままな条件かなって思っちゃう…

わがままじゃなくて、「続けるための条件」です。無理な条件で始めたら、続きませんから。
私が登録したのは、マイナビ(看護師向け)でした。
登録したその日に電話がかかってきて、いろいろなことを確認されました。それからも、2〜3日おきにメールや電話が届きます。
正直に言うと、私には少し「熱」が強すぎました。すぐに転職したいわけではなかったので、「今じゃないんだけどなぁ」と。急いで決めてほしいような雰囲気が、少し重荷に感じられたのを覚えています。
ただ、これは裏を返せば、早く次を決めたい人には心強い熱量だとも思います。私のペースが、ゆっくりだっただけ。
もうひとつ登録したのが、看護協会の「ナースセンター」という無料の職業紹介です。条件を入れておくと、合う求人がメールで届きます。せかされることもなく、自分のペースでゆっくり眺められました。
「私の条件でも、こういう働き口があるんだ」——3ヶ月だけのパートや、新学期の健康診断のフォローなんてお仕事もあるんだと、いまの求人の景色を知れたのが一番の収穫でした。
急ぎたい人は転職サイトの熱量を借りる。ゆっくり考えたい人はナースセンターを併用する。——両方使ってみた私の、正直な使い分けです。
「デイケア」という選択肢もありました
前の職場の仲間からは、「デイケアがいいんじゃない?」と勧められていました。
デイケア(通所リハビリ)は、理学療法士さんたちが中心になって、利用者さんの状態に合わせた個別の運動をしていく施設です。看護師が必ず必要で、勤務は4時間くらいのところが多い——持病のある体には、ありがたい条件です。
それでも私がデイサービスを選んだのは、利用者さんとの「交流」がしたかったから。運動のサポートよりも、おしゃべりをしたり、一緒に笑ったりする時間が、私には必要でした。
ただ——最近知ったのですが、いまはデイケアでも、入浴やお昼ごはんまである施設が増えているようです。思い込みは、いけませんね。
デイサービス、デイケア、健診のお手伝い、期間限定のパート。いろんな角度から見れば、自分の条件に合う仕事は、思っているより見つかるのかもしれません。
一枚のチラシと、待てなかった心
そんなとき、近所に新しい施設ができるというチラシを目にしました。
「ここなら家から近い。ここで働けないかなぁ」——完成を待つことにしました。
ところが、昨今のいろいろな事情で工事が遅れて、完成時期がどんどん先に延びていったんです。
体というか、心が、もう待てませんでした。
転職サイトに出てこない求人の、見つけ方
あきらめきれずに、その施設の求人情報をよくよく調べてみました。
すると——運営元(母体)の採用情報の中に、別のデイサービスの求人が出ていたんです。
転職サイトには載っていなかった求人でした。しかも家から近くて、前からちょっと気になっていた場所。「え、ここ空いてるんだ」と思わず声が出ました。
ここで、私が学んだことをひとつ。
気になる施設があったら、転職サイトの検索結果だけで判断しない。運営法人(母体)の採用ページを直接見に行く。
サイトに出てこない求人は、思っているよりあるようです。特に地域の小さな法人は、自前の採用ページだけで募集していることがあります。
その日に電話、翌週に面接、そして採用
見つけたその日に、電話をかけました。「急にすみません、お願いします」と。
面接の日取りは翌週に決まり、そして——すぐに採用していただけました。
半年以上「見送り続けた」転職活動が、最後は一週間で決まったんです。
面接で、リウマチのことは——正直に、全部伝えました。
- リウマチと診断されて、何ヶ月たっているか
- いまは内服治療中であること
- 定期検診に通っている頻度
それから、こちらから付け加えたことがあります。
体重の重い方を抱えたり、重い物を一度に持つことはできません。そういうときは声をかけて、ヘルプをお願いしようと思っています。
できないことを隠すのではなく、「できないこと」と「どう対処するか」をセットで伝える。看護師として、申し送りと同じ感覚でした。
先方は雲行きが怪しくなるような顔ひとつせず、面接が終わるころには「ぜひ来てほしいです」と言ってくださいました。
週2から始める、私の復帰
いまの契約は、週2日・休憩ありの6時間勤務です。
ただ——初日に、引き継ぎの看護師さんから「30分は必ず延長になりますよ」と聞いて、「話が違うじゃない」と思ったのも正直なところです。面接をしてくださったのは所長さんで、現場の残業の実態までは把握しきれていなかったようなんです。
看護の世界は超勤ありきなところがあるので覚悟はしていましたが、これから面接を受ける方には、残業の実態まで具体的に——できれば現場のスタッフの声も——聞いておくことをおすすめします。私の反省点です。
体のほうは、朝のこわばりはいまはまったくありません。ただ、帰宅後の疲れは相当です。
同じ「デイサービス」でも、以前働いていた小規模なデイとは、仕事の中身がかなり違いました。送迎バスへの移乗、車椅子の固定にシートベルト、お茶やおやつの配膳、テーブル拭きに掃除——看護業務ではないお仕事も、たくさんあります。
最初のころは、翌日の午前中まで体が復活しませんでした。いまは少しずつ慣れて、勤務の翌日も動けるようになっています。
そして、初日のこと。
20人近くの利用者さんのお顔をぐるっと見渡したとき——「ああ、戻ってきたんだなぁ」という嬉しさが、こみ上げてきました。
同時に、不安も。前の職場はおうちを改装したゆったりした空間で、今度は大きな施設です。「大丈夫かな、私にできるんだろうか」。嬉しさと不安が入り混じった、忘れられない初日でした。
いまも、体と相談しながらの勤務です。でも、あのレジの前のさみしさは、もうありません。
同じ場所で迷っているあなたへ

ブランクもあるし、持病もあるし…採用してもらえる自信がなくて。

私も同じでした。でも、それを決めるのは応募する前のあなたじゃなくて、会ってくれた先方ですよ。
条件を絞るのは、諦めではなくて、続けるための戦略です。
週2から。夜勤なし。家の近く。——その条件で見つかった仕事が、いまの私を支えています。
まとめ
- さみしさは、立派な復帰の動機
- 条件(週2から・夜勤なし・近所)を絞るのは、わがままではなく続けるための戦略
- デイサービスだけじゃない。デイケア(4時間勤務が多い)など、選択肢は思い込みより多い
- 転職サイトに出ない求人がある。気になる施設は運営法人の採用ページを直接見る
- 面接では「できないこと」と「どう対処するか」をセットで正直に。残業の実態は現場の声も聞いておく
「元の働き方」に戻れなくても、「自分の働き方」は見つかる。
診断されたとき、私は「もう現場では働けない」と思っていました。でもいま、週に数日、利用者さんと笑っています。
迷っているあなたの一歩が、いちばん軽い形で踏み出せますように🌿

